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80年代アルバムベスト30

20位『アワ・フェイヴァリット・ショップ』スタイル・カウンシル Our Favourite Shop The Style Council 1985年

ジャムポール・ウェラーが、キーボーディストのミック・タルボットと組んだバンドの2枚目。ソウルやR&B、ファンク、ジャズに影響を受けたポップを展開した1stのサウンドを更に進化させた本作。

一曲一曲のインパクトは前作に劣るところもあるものの、アルバムトータルの完成度は本作の方が高いです。

当時のイギリスの国内の状況を反映し出す辛辣な歌詞をそれとは裏腹にポップで美しいメロディーに乗せた傑作。

佐野元春をはじめ日本の音楽シーンにも少なからず影響を与えた一枚。

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19位『オーシャン・レイン』エコー&ザ・バニーメン Ocean Rain The Echo & Bunnymen 1984年

イギリス、リバプール出身のポストパンクバンドの4枚目。

前作で一部オーケストラと共演し、スケールのでかいサウンドを展開した彼らですが、その方向性が推し進められ、もはやオーケストラが第五のメンバーと言ってもいいぐらいの親和性を見せてます。

とにかく本作の魅力はロックバンド的なダイナミズムとロマンティシズムに弦楽器の優美さが合わさった美しくも力強いサウンドスケープで、エコバニサウンドの完成形を示した傑作です。

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18位『E2-E4』マニュエル・ゲッチング E2-E4 Manuel Göttsching 1984年

ドイツベルリン出身で元アシュ・ラ・テンプルのギタリストによるソロ2作目。

ギタリストのソロ2作目ですが、ほぼシンセサイザーと打ち込みのリズムトラックがメインの電子音楽。歌無しのインストです。そしてこのアルバム、実は収録曲が一曲のみなんです。1時間弱の曲でプログレみたいな複雑な構成でもなく、基本的には同じリズムトラックがずっと続いていく構成になっています。

発売当初は全く受けなかったらしいですが、今ではテクノやハウスミュージックの最初期の一枚として賞賛を集めている一枚。という事で、現代のIDMに近い音楽性なのですが、発表が84年、実際に録音されたのは1981年ですから相当早い段階で確信的な音を鳴らしていたことになります。

一時間弱を飽きさせずにずっと聴かせるダンスミュージックの傑作。後半やっと入ってくるギターソロも聴きものです。

17位『レックレス』ブライアン・アダムス Reckless Bryan Adams 1984年

カナダのシンガーソングライター、ブライアン・アダムスの大ヒットした4作目。

今回紹介する30枚の中でもメロディーのキャッチーさ、聴きやすさにおいてはかなり上位に位置するアルバムだと思いますが、80年代名盤リストとかで見たことがないですね(笑)。かなりポピュラーなシンガーですし、それゆえ軽視されがちというか、歴史的に大きな変革をもたらしたわけでもないし、新しさも特になかったので…。

しかし、ポップなロックが好みの人にはど真ん中のたまらない一枚です。とにかく頭から終わりまで飽きずにずっと聴けるポップロックアルバム。

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16位『シーズ・ソー・アンユージュアル』シンディ・ローパー She’s So Unusual Cyndi Lauper 1983年

マドンナと並ぶ80sのポップアイコン、シンディー・ローパーのソロデビューアルバム。

七色の歌声と言われる変幻自在のシンディの歌声、豊かな感情表現で実にエモーショナルな歌唱がとにかく魅力の一枚です。とにかくカバー曲を自分の歌にしてしまう力が尋常じゃないですね。あのマイルス・デイヴィスがカバーした名曲「タイム・アフター・タイム」他ヒット曲多数収録のポップアルバムの名盤。

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15位『サンディニスタ!』ザ・クラッシュ Sandinista! The Clash 1980年

英ロンドンで結成されたパンクバンド、ザ・クラッシュの4枚目。

元々クラッシュはただのパンクバンドではなく初期から様々な音楽性を取り入れ、最高傑作の名高い前作『ロンドン・コーリング』でその雑食性は開花したんですけど、今作はそれを更に推し進めてレゲエ、ダブ、ジャズ、R&B、ファンク、ラップなどを取り入れたLP時代は3枚組の意欲作。特に3枚目の片面はほぼダブアルバムになっています。

メンバー4人とも作曲能力のあるバンドで、それぞれのメンバーが創造性を発揮された実験性に、元々持っていたメロディーの良さ、ロックバンドとしてのダイナミズムとロマンティシズムがかけ合わさってなんとも言えない魅力を醸し出した名盤です。

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14位『スリラー』マイケル・ジャクソン Thriller Michael Jackson 1982年

歴史上最も売れたアルバムの一つ。

ゲストもエディ・ヴァン・ヘイレンポール・マッカートニーなど超豪華。

ディスコ主体の前作からロックやファンクを取り入れつつ、よりポップな仕上がり、ポスト・ディスコ的な音作りを進めた一枚。

従来のクオリティをはるかに凌駕した最早映画並みのミュージックビデオの作成でMTVを彩ったなど、あらゆる意味で80sを象徴する一枚であるとともに、超えられない壁としてそびえ立つポップスの金字塔。

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13位『ヨシュア・トゥリー』U2 Joshua Tree U2 1987年

アイルランド出身の4人組ロックバンドの大ヒットした代表作。

全世界で2,500万枚以上売れたモンスターアルバムでU2を世界的なロックバンドに押し上げた一枚。

「ロック」の王道ど真ん中と言える様な理想主義を歌った神々しいまでに確信と希望に溢れた楽曲群は「ロック」の一つの完成形といってもいいんじゃないでしょうか

アルバム頭の三曲が注目されがちですが、ひたすらにダークなサウンドとポエトリーリーディングで圧倒する4曲目、本作でも1番エモーショナルで絞り出す様な歌唱が感動的な6曲目、お得意のディレイを駆使したきらびやかでありながらワイルドなギターサウンドが心地よい7曲目など、聴きどころは多いです。

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12位『ペリカン・ウェスト』ヘアカット100 Pelican West Haircut One Hundred 1982年

イギリスのケント州にてギター・ボーカルのニック・ヘイワードを中心に結成されたバンドのデビュー作。

小沢健二コーネリアスが組んでいたバンド、フリッパーズ・ギターの曲やタイトルの元ネタになったバンドです。

ファンクとラテン音楽を融合させたファンカラティーナという音楽ジャンルがあって80年代前半に盛り上がったんですね。彼らはその代表的なバンドになります。

とにかく本作の魅力はファンキーなんだけどラテン的な明るさと軽さがあるサウンドです。踊れるしポップだし。それにイギリス特有のユーモアやニューウェーブバンド特有のひねりなんかも加わってなんとも言えないポップソングに仕上がってます。

何気にギターのカッティングがカッコいいアルバムですのでギタリストは必聴です。

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11位『ハッツ』ザ・ブルー・ナイル Hats The Blue Nile 1989年

スコットランド、グラスゴー出身の3人組シンセポップバンドの2作目。

シンセポップといってもキラキラ光る様な明るいサウンドではなく、憂いを纏った、夜にマッチする落ち着いた大人のポップという趣。

このアルバムを夜車の中で聴いたりすると、人生とはなんだろうと感慨に耽りたくなります。

打ち込みのドラムやシンセサウンドはややもすればチープになりがちですけど、彼等のこのアルバムでは不思議とその機械的なリズムも音色も都会の息遣いの様に響いてるんです。

そこにボーカル、ポール・ブキャナンのやや渋くて、落ち着いていながらも時にエモーショナルなボーカルが切なく響くんですね。

都会の洗練と孤独の中で必死に生きてる人々が真夜中にふと人生を振り返った時のサウンドトラックの様な名盤です。

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