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ピアノのイントロがカッコいい曲

曲の始まりというのはいうまでもなくつかみの部分ですのでインパクトが大事ですよね。

今回の特集では鍵盤楽器による印象的なイントロ、所謂リフといわれるようなフレーズが、カッコいい曲を集めてみました。

単純にそういう曲が知りたいというかたは勿論、バンドやっててキーボード担当の方なんかにもおススメの内容です。

1. MGMT「タイム・トゥー・プリテンド」MGMT “Time To Pretend”

ニューヨーク、ブルックリン出身のポップデュオの名盤1st『オラキュラー・スペクタキュラー』(Oracular Spectacular, 2007年)のオープニングトラック。

この曲が歌うのは、享楽的な典型的ロックスターライフ。

だけれどそれまでロックバンドとは違ってイントロから鳴り響くのはギターではなく、分厚くてポップなシンセサウンドです。

これは最初聴いたとき結構衝撃的でしたね。

シンセをフィーチャーしたサウンドが主体になっていく時代が来ることを予感させる一曲でした。

2. ザ・フー「ババ・オライリィ」The Who “Baba O’Riley”

ザ・フーはロックの基礎を築いたバンドですけど、当時としては結構挑戦的なサウンドも鳴らしていました。

シンセサイザーをイントロから大胆に使用したこの曲もその一環です。

今までのバンドサウンドのワイルドさとシンセサウンドの浮遊感、ポップさを見事に調和させ、スケールの大きな楽曲にしたてているのは流石ですね。

実はこのシンセサウンド、元ネタというかインスピレーションのもとになったものがあるんですね。

それはインドの導師ミハー・ババと音楽家のテリー・ライリーでして、この曲の風変わりなタイトルは彼らの名前から取られています。

この曲が収められたアルバム『フーズ・ネクスト』には彼らの代表曲の一つ「無法の世界」(Won’t Get Fooled Again)も入っていまして、同様にシンセのイントロがかなり印象的な曲になっています。

3. ボン・ジョヴィ「夜明けのランナウェイ」Bon Jovi “Runaway”

ハードロックファンにはお馴染みのキーボードのイントロですね。

これは押さえる場所さえ把握して連打ができれば弾けるのでマスターしようとしたギタリストも多いのではないでしょうか。

よく知られた話ではありますがボン・ジョヴィはその名前が示すようにもともとはジョン・ボン・ジョヴィのソロだったんです。

この曲もソロ作品としてリリースされましたが、この曲を聴いてギタリストのリッチー・サンボラがジョンにコンタクトをとってきた事から現在のバンドとしてボン・ジョヴィの活動がスタートしました。

4. ドゥービー・ブラザーズ「ホワット・ア・フール・ビリーヴス」The Doobie Brothers “What A fool Believes”

軽快なキーボードリフとホワホワしたシンセでいい感じで始まるこの曲は80’s感満載の極上のポップチューン。

しかし発表は79年なんですね。

マイケル・マクドナルドのソウルフルでゴージャスな歌声に包まれてるなAORを代表する超名曲!!

このリフをギターでコピーしようとしたんですけど全然様にならなくて、やっぱりキーボードである事に意味があるんだなと実感しましたね。

5. ヴァン・ヘイレン「ジャンプ」Van Halen “Jump”

いかにもアメリカンな軽快なシンセのリフでグイグイ引っ張る大ヒット曲。

ヴァン・ヘイレンはもちろんエディ・ヴァン・ヘイレンのギターで有名なハードロックバンドなんですけど、1983年に発表されたこの曲はそんな彼らのイメージを破って、エディが弾くシンセを全面的にフィーチャーしています。

ポップでキャッチー、弾いていて楽しくなりそうなシンセリフです。

PVも笑顔でニコニコギターとシンセを弾きまくるエディが印象的です。

 6. スティービー・ワンダー「迷信」Stevie Wonder “Superstition”

ハーモニカに次いでスティーヴィーのシグネチャートーンでもあるクラビネットによるファンキーなリフで超有名曲。

元々はジェフ・ベックに提供する予定だったが先に発表することになった曲です。

やっぱりこのリフはクラビネットのパキパキした独特のトーンとフレーズ自体のリズムにかなりささえられていますね。

7. レッド・ツェッペリン「ミスティ・マウンテン・ホップ」Led Zeppelin “Misty Mountain Hop”

ジョン・ポール・ジョーンズによるエレクトリックピアノリフが超絶クールな名曲。

バンドが一丸となったグルーヴは今聴いても全然古く無い。

タイトルのMisty mountainは『指輪物語』で有名なトールキンの小説『ホビット』からとられました。

ツェッペリンの印象的なフレージングは全部ギターのジミー・ペイジが作ったもの(もしくはブルースの古典から拝借してきたもの)ととらえられがちです。

しかし、単音フレーズなんかはベースのジョン・ポール・ジョーンズの作成のものだったりします。

ジョン・ポール・ジョーンズはもともとプロデューサーとかの仕事もやっていた人ですので、アレンジは勿論ピアノも弾けて、ツェッペリンのサウンドに広さと深みを与えることにかなり貢献しています。

この曲もいい例ですね。

8. カニエ・ウェスト「ランナウェイ」Kanye West ”Runaway”

今回の特集のなかで一番弾くのが簡単な曲かもしれません。

単純な単音が等間隔で繰り返えされてあまり変化せずに進んでいきますからね。

しかしそのシンプルさ故に、2010年代を代表するもっとも特徴的で、象徴的なピアノフレーズだと思っています。

カニエは自信のコンサートでこの曲のはじめの一音を指一本で叩くだけで観客を沸かしてしまうのです。

なにも難しいフレーズだけが強烈な印象を残すわけではないという証明になる曲です。

この曲はラッパー、カニエ・ウエストの一つの集大成とも言えるアルバム『マイ・ビューティフル・ダーク・ツイステッド・ファンタジー』(My Beautiful Dark Twisted Fantasy、2010年発表)のキーとなる一曲でもあり、単にピアノが印象的なだけでなく、2010年代を代表する名曲の一つです。

9. ビートルズ「ヘイ・ブルドッグ」The Beatles “Hey Bulldog”

ビートルズの曲からも一曲紹介したいと思います。

この曲自体は結構マイナーな類だとおもいますが、ジョン・レノンのペンによるナンバー。

ピアノもジョンです。

歪んだギターもフィーチャーしたロックチューン。

彼らのアルバムの中でおそらく、最も地味で、最も聴かれてない『イエロー・サブマリン』のサントラですが、こんなカッコいい曲も入ってるし未聴の方は是非聴いてもらいたいと思います。

勿論同名のアニメーション映画も最高です。

10. シカゴ「サタデー・イン・ザ・パーク」Chicago “Saturday In The Park”

ピアノのイントロでカッコいい曲と言われてパッと年配のかたが思い浮かぶのはもしかしたらこの曲かもしれませんね。

結構日本でもいろいろな場面で地味にBGMとして使われていたりするので、聴いたことある方も多いかもしれないです。

作曲はピアノ担当のロバート・ラムでボーカルも彼が担当しています。

土曜の公園で人々がおのおの楽しそうにしているのを描写したピースフルなナンバー。

しきりに7月4日というフレーズが出てきますが、これはアメリカの独立記念日。

背景にはベトナム戦争があって、独立記念日の公園での平和な一コマを切り取ることで、反戦的なメッセージをひそかににおわせた曲でもあります。

まとめ

どうだったでしょうか。

鍵盤楽器のカッコいいリフ、イントロと一口にいっても様々なアプローチがあることがわかっていただけかと思います。

やっぱり肝はリズムと音色だとおもいましたね。

鍵盤楽器というのはその構造上打楽器的な役割も十分担える楽器ですので、リズムを重視したアプローチをとらない手は無いですね。

これは例えばギターで上記で紹介されたフレーズを弾いてみたとしても、リズムの力強さが全然ものたりないことからもわかると思います。

あとは音色ですね。

ピアノは勿論限られた音色しかないですけど、キーボード、シンセなら様々なサウンドを作ることが可能です。

また鍵盤楽器には「迷信」できけるクラビネットのように実に特徴的な音色も持った楽器が数多くあります。

そしてその楽器のトーンでしか出せない味わいが曲に深みをあたえるんですね。

これを機会に鍵盤楽器のイントロがカッコいい曲を探して集めてみるのもいいかと思います。

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