今回は耳コピによって得られる大きなメリットを3つ紹介していきたいと思います。
楽譜とかバンドスコアを見るのではなくて、自分の耳でききとってフレーズをコピーしていくことを耳コピといいますが、やることによって得られるメリットはあるのでしょうか。
今の時代ネットでコード譜なんて大抵の曲は検索して閲覧できてしまいます。
「曲名」と「コード」とか曲名と「タブ」とか簡単に検索結果としてタブ譜やコード譜が出てきますね。
洋楽だったら英語で曲名と「chords」とか「tab」とかを組み合わせれば一発です。
という事でわざわざ自分の耳で聴き取りをするだけ無駄な手間なだけで時間がもったいないと思う人もいるかと思います。
ところが筆者は数多くの曲を耳コピしてきて非常に大きなメリットを感じています。
今回はそのメリットを大きく3つ紹介していきたいと思います。
それではまず早速そのメリットです。
- 楽譜代がうく
- 曲を覚える
- 楽器が上達する。
それぞれ順に説明していきます。
1、楽譜代がうく
当たり前と言ったらそうなんですけど、楽譜を買わなくても曲を弾けてしまいますので楽譜代が浮きます。
一曲だけのスコアとかなら500円ぐらいで変えたりもしますけど、アルバム単位とかある程度まとまったものだと、2,3千円はしますね。
しかも実際に必要なのは自分のパートだけなのに全パート分のお金を払わなきゃいけなかったり、いろいろと曲が収録されている中で本当に欲しいのは1,2曲だけなのに入っている曲の分だけお金を払わなきゃいけませんからね。
耳コピができるならそんなこと気にすることなく自分が必要としている曲の必要としているパートだけをコピーすれば事足りるわけです。
自分の好きなアーティストの楽譜1、2冊とかだったらまぁいいですけど、いろんなアーティストの曲をコピーしたいと言う方はお金がいくらあっても足りませんね。
そもそも公式のバンドスコアが入手しづらいアーティストだったり出版されてないアーティストも結構あります。
これらの問題を一気に解決するのは耳コピなんです。
もちろん手間はかかりますが、耳コピのスキルさえあれば手に入らないものはありません。
まず耳コピで挑戦してみて、どうしてもコピーできないものや、コピーの手間がかなりかかってしまうぐらい複雑なフレージングが多いバンドのみスコアを買うようにしてみたらいかがでしょうか。
それだけでかなり楽譜代が浮くかと思います。
本当に便利な能力ですね。
まあ、これはネットである程度曲の情報が落ちてる今となってはあまりメリットではないかもしれないですけど、ネットで見るにしても、コード譜はともかくタブ譜はネットだと見づらかったりするので、自分で耳コピして聴きとった方がかえってストレスレスだったりします。
2、曲を覚える
これは実体験なんですけど手元にバンドスコアがある曲と、手元にバンドスコアがない曲を同時にバンドでやっていた時があったんです。
曲の難易度が同じぐらいだったんですけど、耳コピで曲を聴き取った後者の方が圧倒的におぼえてたんですよね。
やはり曲をコピーするために何度も何度も聴くだけあって体に楽曲が染み込んでいく感覚があるんですよ。
それから耳コピの場合は覚えやすいように簡易的に展開のメモとか、コード進行表とか、その曲をもっとも簡単に参照できるようなメモが手元に出来上がるんですね。
この作業は楽譜が手元にあると逆にめんどくさくてやらないんですけど、実際の練習の時コンパクトにまとまってるメモのほうが見やすかったりもします。
曲をよく覚えられるだけでなく、記憶を引き出すための最適なメモツールまで耳コピの過程で自然と作られてしまうんです。
3. ニュアンスまでコピーできることで楽器が上達する。
楽譜が手元にあると音源を聴かずに記憶と楽譜だけで弾き進めて練習してしまいがちです。
でもそのことによって楽曲が持っている微妙なニュアンス、グルーヴみたいなもののコピーがおろそかになってしまいがちなんですよ。
考えてみたら昔のミュージシャンは、参照できるネットもないし、まともなスコアも販売してなかった時代に活躍してたわけです。
そういった場合もうレコードや実際に演奏している人から教わったり、レコードから技術を盗まなきゃならないわけです。
そうやって昔のミュージシャン達は、細かなニュアンスを盗む力を鍛えて来たんですね。
耳コピという面倒な作業を挟むことで、かえって楽器の上達への近道になるんです。
正に「いそがばまわれ」ですよね。
まとめ
ということで3つ紹介してきました。
今一度見てみましょう。
- 楽譜代がうく→ 耳コピで必要なのは楽器とペンと紙、そして根気だけ!
- 曲を覚える→ 何度も何度も曲を聴き向き合う必要があるため。また、曲の展開をサッと目視できるような表ができるという利点も。
- 楽器が上達する→ ニュアンスやグルーヴまで模倣しようとすることで譜面上にのっていない表現上の豊かさまでコピーできる!
あえて書かなかったんですけど、1番大きなメリットは単純に耳コピって楽しいんですよね。
自分の好きな楽曲ととことん向き合って、「どうしてこんな響きになるんだろう」とか分析したり、「こんな構造になっているのか!」って発見する事は大きな喜びですね。
あとは副産物として自分で曲を作る時に大いに糧になるという事ですね。
沢山の曲を耳コピしているうちに曲を分析する力がつくんですよ。
耳コピはとにかく何十回も同じ曲を聴きこむわけですから普通に聴くより発見が多いです。
僕も耳コピの量、経験に比例する様にどんどん様々なタイプの曲を作れるようになっていきました。
こうなると三つどころじゃないですね。
どんどん利点が出てきます(笑)。
という事で耳コピの大きなメリット3つを挙げていきました。
そのうち具体的な耳コピの方法も紹介したいと思います。
また、『耳コピする際、初心者が陥りがちな3つの落とし穴』という記事も既に書いていますのでよろしければどうぞ。