みんなが選ぶ邦楽アルバムベスト100【2020】

このブログをそれなりに読んでる方ならうすうす感づいているかとおもうんだけど、筆者はランキング大好き人間でして、過去にすでに邦楽アルバムベスト100を自分で発表したり、ギターリフベスト100なんて企画もやってたりします。

けど自分だけでなくて、みんなで作った邦楽ランキングもやってみたいなとおもいたったんですよね。

正直最初は「20人ぐらい参加してくれたらいいかな」ぐらいの感じで仲のいいフォロワーさんと盛り上がれたら、と思って気軽に始めました。一位がどのアルバムになるかとか、まったく何の予想もせず、周りの人たちの傾向がなんとなく見えたら面白いぐらいのノリで募集をかけました。

条件をざっとおさらいすると。

集計期間 2020年8月13日から8月22日午後10時まで
‪・邦楽アルバムを30枚選び「順位をつけて」一人一回投票
・1位は30点、2位は29点……30位は1点としてカウントして集計。得点の多いアルバムから順位をつける。

選盤に選んでくれる人の批評性が反映されるように順位をつけてもらうように設定しました。30枚選んで順位をつけるというのは結構な労力なんで、選ぶほうも真剣さが必要になってきます。そういうランキングが見たかったのでこのようなデザインにしました。

以下選盤のルールです。

‪・1960年から2019年12月31日までに発表された邦楽アルバム‬
1アーティスト、1バンドにつき3枚まで。ただし、1アーティストの参加アルバムが3枚を超えるのはOK。例えば細野晴臣ソロ3枚、YMO3枚、はっぴいえんど3枚選ぶのはあり。
‪ベストアルバム、編集盤は不可。‬ただし名前がベストなだけのやつ(the ピーズの『グレイテスト・ヒッツ Vol.1』など)はOK。
サウンドトラックもOK。ただし複数のアーティストが楽曲だけ提供しているようなものは不可。
リミックスアルバムもありだが、複数のアルバムから曲を集めたベスト的リミックスは不可。
ミニアルバム、EPはOK。

この方式で実際に集計とるとなるとある程度の投票がないとランキングとして成り立ちません。だから予防策として、

  • 参加人数が極端に少ない場合はベスト50になるかもしれません…。最悪の場合はぽしゃります。

と言っておいたわけです。実際には予想より多い人数が来たのですがそれでも100位以内で同点が何枚かありました。同点の場合は「投票数が少ないほう」つまり、より高順位に選んだ人が多かった方を上位にしました。選者の熱意、思い入れが何よりも重要だと考えていましたので、そのようにしました。

ということであんまり何にも考えずに始めたんですけど、ありがたいことに結果的に予想をはるかに超える人数、総勢200名(きりが良いのは偶然です、自分を含め)の方に参加いただけまして、ランキングの内容も予想外にしっかりしたものになってしまったんですよね。

その分集計作業は大変だったんですけど。毎日Excelの奴隷になった気分でひと月近くずっと作業してましたからね。

というわけで、当初想定していたような「まったく予想のつかないランキング」にはならなかったんですけど、逆に量集まったことで「これから邦楽聴きこんでいこう」っていう人が参考にするにあたってそれなりに信用できるランキングになったかと思います!

前置きが長くなりましたが、いよいよランキングの発表です。

50位からはここから見れます。

100位から91位

100位 『テクノデリック』イエロー・マジック・オーケストラ (1981年) 158点

99位 『High Time』THEE MICHELLE GUN ELEPHANT (1996年) 159点

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98位 『DANCE TO YOU』サニーデイ・サービス (2016年) 160点

97位 『DRAGON』電気グルーヴ (1994年) 161点

96位 『RHAPSODY』RCサクセション (1980年) 163点

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95位 『ミーのカー』ゆらゆら帝国 (1999年) 164点

94位 『POP VIRUS』星野源 (2018年) 166点

93位 『HAPPY BIVOUAC』the Pillows (1999年) 169点

92位 『メシ喰うな!』INU (1981年) 170点

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91位 『DOOR』銀杏BOYZ (2005年) 171点

94位星野源『POP VIRUS』が入ってきました。確かに発売当時、音楽マニアからライトなリスナーまで様々な人がこのアルバムの良さについて言及してたので、2018年という近作ではありますが、ランクインは不思議ではなかったですね。そして98位 『DANCE TO YOU』サニーデイ・サービス。当然ランクインするバンドではありますけど、解散、再結成後の作品をこの順位に送り込んでくるとは…恐るべしと思いましたね。92位 『メシ喰うな!』INUは正直順位低いなと思いました。日本のロック史を代表する名盤だと思います。まあ今パンクがどうこうという時代でもないので仕方がないのかもしれません。また93位 『HAPPY BIVOUAC』とピロウズがランクインしています。正直人気のわりにこの手のランキングではなかなか評価されにくいバンドですのでうれしかったです。でも『Please Mr.Lostman』じゃなくてこれなんだ、とは思いました(笑)。

90位から81位

90位 『愛と笑いの夜』サニーデイ・サービス (1997年) 171点

89位 『ANGELS』THE NOVEMBERS (2019年) 171点

88位 『VITAMIN』電気グルーヴ (1993年) 171点

87位 『VOXXX』電気グルーヴ (2000年) 173点

86位 『アンテナ』くるり (2000年) 174点

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85位 『スピッツ』スピッツ (1991年) 174点

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84位 『フジファブリック』フジファブリック (2004年) 175点

83位 『andymori』andymori (2009年) 177点

82位 『エアにに』長谷川白紙 (2019年) 177点

81位 『ZAZEN BOYS 4』ZAZEN BOYS (2008年) 178点

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90位から81位は、10枚中7枚も21世紀になってからのアルバムが入っているという、他のランキングではあまり見られない並び。89位 『ANGELS』82位 『エアにに』なんて2019年ですよ! それがもう邦楽オールタイムベスト100に食い込んでくる。恐ろしいアルバムですね。確かに両アルバムとも僕のTwitterのタイムラインで多くの人が言及、絶賛していましたからね。内容も文句なしです。近年の邦楽の充実ぶりを示す良いサンプルでもあります。

80位から71位

80位 『感受性応答セヨ』eastern youth (2001年) 178点

79位 『HIGHVISION』SUPERCAR (2002年) 178点

78位 『球体』三浦大知 (2018年) 178点

77位 『リハビリ中断』The ピーズ (1997年) 180点

76位 『HELL-SEE』Syrup16g (2003年) 181点

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75位 『Chicken Zombies』THEE MICHELLE GUN ELEPHANT (1997年) 182点

74位 『黒船』サディスティック・ミカ・バンド (1974年) 182点

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73位 『ペーパードライヴァーズミュージック』キリンジ (1998年) 183点

72位 『VISITORS』佐野元春 (1984年) 184点

71位 『MUGEN』(1999) サニーデイ・サービス (1999年) 184点

78位 『球体』三浦大知、こちらも多方面からの賞賛が相次いでいた作品でしたが、多くの名盤を抑えて100位以内に入ってくるのはすごいですね。2018年という比較的新しめのアルバムなのにも関わらずです。そして大知さんのファン層の礼儀正しさに心を打たれました…。

ここでThe ピーズSyrup16geastern youthという、これまた確かな実力もあるものの、この手のランキングではなかなか評価されにくいバンドがランクインしてきてうれしかったです。74位 『黒船』サディスティック・ミカ・バンドは邦楽名盤を代表する一枚ですが、意外と早めにでてきてしまいましたね。

70位から61位

70位 『とどめをハデにくれ』The ピーズ (1993年) 186点

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69位 『勝訴ストリップ』椎名林檎 (2000年) 192点

68位 『POLY LIFE MULTI SOUL』cero (2018年) 195点

67位 『red curb』レイ・ハラカミ (2001年) 197点

66位 『幻とのつきあい方』坂本慎太郎 (2011年) 199点

65位 『ナマで踊ろう』坂本慎太郎 (2014年) 202点

64位 『SICKS』THE YELLOW MONKEY (1997年) 210点

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63位 『ライブ』村八分 (1973年) 211点

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62位 『First Love』宇多田ヒカル (1999年) 211点

61位 『サニーデイ・サービス』サニーデイ・サービス (1997年) 214点

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62位 『First Love』宇多田ヒカル、日本音楽史上もっとも高いセールスを記録したアルバムがここで出てきてしまいました。順位としては結構絶妙だなと思いました。64位 『SICKS』THE YELLOW MONKEY、やはりこの手のランキングではなかなか評価されにくいイエモンですが、代表作が見事ランクインです。63位 『ライブ』村八分は邦楽ロックの代表格みたいな伝説的アルバムですので、意外と登場が早かったなと思いました。

60位から51位

60位 『君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命』銀杏BOYZ (2005年) 218点

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59位 『Modal Soul』Nujabes (2005年) 219点

58位 『lust』レイ・ハラカミ (2005年) 229点

57位 『Lifetime』GRAPEVINE (1999年) 230点

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56位 『A』電気グルーヴ (1997年) 231点

55位 『ハヤブサ』スピッツ (2000年) 235点

54位 『TEENAGER』フジファブリック (2008年) 236点

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53位 『NUM-HEAVYMETALLIC』NUMBER GIRL (2002年) 236点

52位 『氷の世界』井上陽水 (1973年) 239点

51位 『ジャックスの世界』ジャックス (1968年) 239点

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Lo-fiヒップホップの始祖の一人として海外からも高い評価を受けているNujabesの『Modal Soul』が59位にランクイン。『lust』レイ・ハラカミは歌ものが多い本ランキングにおいて基本インストのエレクトロニカで一番の高順位。両アーティストとも夭折してしまったことが非常に惜しまれます。また同じコメントになってしまいますが、GRAPEVINEもこういうランキングでなかなかランクインしてない印象だったので57位 『Lifetime』はうれしいと同時にやっぱり一番メジャーなこのアルバムなんだなと思いました。

50位より上位に続きます。

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