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コード2つでも曲が作れる!初心者でも簡単に弾ける!コードを2つしか使ってない名曲

ギターやピアノをやってる人だったら曲を演奏したいなって時に、使うコードがいっぱいあると、

「うわっ、コード沢山面倒くさいなぁ

ってことありますよね。

大抵のJ-Popって凄くいっぱいコードを使ってるからコードを覚えるだけでも大変なんですね。

あるいは曲をいざ自分でも作ろうと思っても、1つのアイディアだけで行き詰まってしまったり、巷でヒットしてる曲を聴いて、

「こんな複雑な構成の曲作れないよ」

って挫折してしまった人も多いんではないでしょうか。

今日はそんな人たちのためにちょっと視点を変えるような記事を書いてみたいと思います。

実は、

コード2つだけで弾けちゃう簡単な曲もあるし、

コードなんてそんなに使わなくても立派な曲は作れる、

という話です。

洋楽にはコードを2つしか使ってない曲っていっぱいあるんですね。

ということで今回は2つしかコードを使っていない名曲の特集をします。

どうやって2つのコードだけで飽きさせないような曲として成立しているのか、曲の構造についても見ていきたいと思います。

今まで2コードの曲を聴いたことがないというかたは衝撃を受けるかもしれません。

今回はヒップホップやファンク、テクノの曲は外しました。

というのも、それらのジャンルの曲にはもう2コードの曲なんてたくさんありますし、というかコード1つだけって言う曲も山ほどありますから挙げていったらちょっとキリがないんですね。

ですので今回はなるべく、所謂、ポップやロックと言われるような曲でに2コードの曲を集めてみました。



1. ニュー・オーダー「セレモニー」New Order “Ceremony”

と言うことで最初はニュー・オーダーですね。

主に80年代に活躍したイギリスマンチェスター出身の4人組のロックバンドです。

テクノやエレクトロニカと言うジャンル分けもできるかと思うんですけど、まぁ一応ギターを中心に曲を組み立てたりバンド編成でやってたりするのでバンドとしては良いサンプルかなと思って載せました。

それもあるんですけどニュー・オーダーっていうのはとにかく2コードの曲が結構多いんですよね。

しかもいずれも名曲と言うことで。


さて肝心の「セレモニー」です。

聴いていただければある程度わかるかと思うんですけど延々との2つのコードを繰り返しているだけのパターンですね。

使われているのはDとAだけです。

ベースの高音を活かした印象的なフレーズで始まり、徐々にギターやドラム、歌が入っていきます。

だんだんと盛り上がっていきます。

ポイントはその構成ですね。

構造自体はコードの繰り返しなんですけど、印象的なフレーズをベースやギターやボーカルで徐々に重ねて行くことで盛り上がりを演出しています。

改めて聴くとちょっと単調すぎるかとおもわないこともないですが、感動的な曲だと僕は思いますし実際彼らの代表作ですね。

では他のニューオーダーの曲を見てみましょう。

「ヒア・トゥ・ステイ」”Here To Stay”

打ち込みの力強いビートにのせて、歪んだギターサウンドが鳴り響く、彼らのキャリアの中では割と最近のトラックです。

打ち込みのリズムがやっぱり気持ちいいのでそれだけで結構聴けちゃうというのはテクノの構造に近いですね。

それにプラスで美しく、煽情的なメロディラインと歌詞が気分を高揚させてくれます。

ラン2」 ”RUN 2”

ひょっとしたら前の2曲より、こっちの方が聴きやすいかもしれないですね。特にサビらしいサビもなく基本的に同じメロディーを繰り返してます。

ギターソロすらそうです笑。

最初聴いた時なんじゃこの手抜きの曲はと思いました笑。

しかし非常にシンプルで爽やかな曲ですよね、よく晴れた午後の昼下がりにドライブしながら外で聴きたくなるような。

このシンプルさとスカッとした爽やかさになんとも言えない爽快感があって癖になる曲です。

彼らの他の代表曲も2コードとまでは言わないまでも3コード、4コードの曲ばかりです。

ということでコードを少なめでも名曲を作れるという恰好のサンプルのバンドがニュー・オーダーだとおもいますね。

これらの曲を気に入ったかたは是非深堀りしてみてください。

2. ドアーズ「ブレイク・オン・スルー」The Doors “Break On Through (To the Other Side)”


60年代にアメリカ西海岸を拠点として活躍したロックバンド、ドアーズのこの代表曲も実は2コードだけなんですね。

EmとDだけしか使ってません。

二つともギターだと凄く押さえやすいコードですので初心者でも簡単に弾けますね。

イントロのキーボードの印象的なフレーズとジャジーなドラミングで最初からグッと曲に引き込まれます。

やはりこういう耳に残りやすいキャッチーなフレーズが歌の前に来ることが2コードの名曲の絶対ではないにしろ必要条件の一つだと思います。

曲の構成を見てみましょう。所謂ヴァース(Aメロ)、コーラス(サビ)の繰り返してできている洋楽によくあるシンプルなスタイルです。

Aメロ部分は抑えた感じの演奏と歌で、サビは激しく開放的になっていて、強弱がはっきりとしています。

この強弱とイントロのフレーズの妙で緩急のある力強い楽曲に仕上がってますね。

2コードの中でも屈指の名曲と言って良いのではないでしょうか。

言われなければ2コードだなんてこと気づかないぐらい音楽的に豊潤で、良くできた曲だとおもいます。

3. ヴェルヴェット・アンダーグラウンド「ヘロイン」The Velvet Underground “Heroin”

1960年代後半に活動していた、後のパンクやグランジといった音楽の源流とでも言うべき最重要バンドの一つ、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド。

今回紹介する曲は直球なそのタイトル通りドラッグの経験を歌った危ない曲で、発売当時も物議をかましたみたいですね。

当時彼らはセールス的には恵まれていなかったのでそれで問題にならなかったのもあると思います。

いまだったら日本はともかく、アメリカではこのような題材をあつかった歌詞は珍しくもないですが、当時は結構衝撃的だったと思います。

勿論ビートルズのようにぼかして歌ってたみたいな曲は当時も沢山ありましたけどね。

さてこの曲も当然2コードなのですが、これはアイデアの勝利とでも言うべきアレンジが肝になっています。

まずは聴いていただきましょう。


この曲は2コードだということが結構わかりやすかったと思います。

余計な装飾を省いた奇妙ですがシンプルなアレンジなので。

しかし、すごく変わっている曲ですよね。

でもなんだかわからないけど凄いもの聴いたって感じはしなかったでしょうか。

まずバンド編成が普通じゃないですね。

ギターとボーカルという編成は当然良くありますけど、ドラムじゃなくてドコドコなってるだけのパーカッションとエレキヴィオラが入っている所が特殊です。

この二つの楽器が楽曲にマジカルなムードをあたえています。

気づかれたかと思うんですが、この曲リズムがどんどん早くなっていくんですね。

これは例のお薬がキマっていく過程をあらわしているんですけど、このとき例のドコドコなってるだけの原始的なドラムのリズムが呪術的な響きを帯びていくんですね。

そしてエレキヴィオラですが、これはバックでずっとなりっ放しで、今の時代だったらシンセとかが曲の響きを支えるような感じでなってるんですね。

この音響的な工夫だけで時代を先取りしてて見事なんですけど、終盤はどんどんこのエレキヴィオラとパーカッションが凶暴化してきて凄いことになってますね。

今だったらエレキギターのノイズみたいな効果をもうエレキヴィオラで出している…。恐るべき先見性ですね。

先ほどドアーズで曲の強弱をつけることで飽きさせないようになっているといいましたが、こっちは曲のテンポを変えたり、編成が普通じゃなかったり、もっとアーティスティックに、もっと大胆な発想でやってるんですね。

どっちが上とかじゃないんですけど、とにかくこの曲の圧倒的な魔力には脱帽するしかありません。



4. レディオヘッド「ストップ・ウィスパリング」Radiohead “Stop Whispering”

90年代のその登場から現在まで、シーンを牽引し続けているイギリス出身のバンド、レディオヘッド。

活動するにつれて、どんどんその音楽性も複雑化していくんですが、初期は割とシンプルなギターロックをやっていたりします。

本人たちはあんまり最初期のころの音楽性を認めていないみたいですが、僕は割と一枚目も結構好きでたまに聴いたりしています。

というわけでそのレディオヘッドの一枚目のアルバム『パブロ・ハニー』(1993年)からの一曲「ストップ・ウィスパリング」を紹介したいと思います。


基本的に二つのコードを交互に繰り返す(DとG)というパターンはまぁ今まで紹介した曲と一緒なのですが、この曲は所謂日本のポップスみたいに、Aメロ、Bメロ、サビみたいな構造になっています!

2コードだけでもメロディのバリエーションアレンジだけでAメロ、Bメロ、サビという構造の曲を作ることは可能なんですね。

それに加えてこの曲ではアウトロのようなものまでありますしね。

2コードでも展開のバリエーションを増やすことは可能という格好のサンプルだと思います。

5. U2 & B.B.キング「ラヴ・カムズ・トゥ・タウン」U2 & B.B. King “When Love Comes to Town”


U2も、もはや説明がいらないほどの大物ロックバンドですね。

この曲ではブルースの大物ギタリスト兼シンガーのB.B.キングと共演してます。

夢の共演といっても差支えがないと思います。

さて、この曲が2つのコードだけで成り立っている理由ですけど、勿論メロディーの良さもありますけど、リズムの妙と二人のボーカリストの極上のトーンですよね。

特にB.B.キングのエモーショナルで艶やかで、ワイルドだけどエレガントな歌がたまんないですね。

当時キングは60台前半だったんですけどこの迫力です笑。

正にレジェンドですね。

キングはギタリストでもあり、ギターのトーンもたまんないですね。

U2もこの曲に限らず結構シンプルな構成だったり、使っているコードが少ないバンド。

研究すると勉強になりますし、コピーもしやすいと思います。

6. ブルース・スプリングスティーン「ボーン・イン・ザ・USA」Bruce Springsteen “Born in the USA”

ブルース・スプリングスティーンの代表曲のこれもBとE、二つのコードしか使っていません。

ブルースの力強い歌唱とメッセージ性、シンセとドラムが織りなすリズムに支えられている2コードソングです。

1984年の全米ビルボードヒットチャート第9位まで上がった曲で、ひょっとしたら2コードソング最大のヒット曲かもしれません。

ベトナム戦争の余韻でボロボロになった人とアメリカ国内の現状を歌ったこの曲ですか、しばしば愛国主義ソングとして誤解される曲でもあります。

2コードの曲にもとめられるもの

さて色々みてきましたがただ単に2コードを繰り返してるだけではいい曲になりえません。

だいたい3つぐらいの要素が必要だと思います。

  • リズムの力強さ
  • 展開の工夫
  • メロディーの美しさ、言葉のちから強さ

一つ一つ詳しく見ていきましょう。

①リズムの力強さ

まぁこれはヒップホップやファンク、テクノが複雑なコードや構造を必要としない(そういう曲も当然ありますが)というのと関連していて、曲のリズムの力で否応なしにのせられるとそれだけでずっと聴いてられちゃうんですね。

今回あげた中ですと、ニュー・オーダーの「ヒア・トゥ・ステイ」の打ち込みサウンドやヴェルヴェット・アンダーグラウンドのドコドコパーカッションなんかそうですね。

あと実はドアーズ「ブレイク・オン・スルー」のドラムはボサノバのリズムを採用しているんですね。

今回紹介した中では、あんまりリズム的に面白みのないのはレディオヘッドの「ストップ・ウィスパリング」で、その代わり他の要素で補っていますね。

②展開の工夫

展開を工夫して曲の盛り上がりに緩急をつけてやると2コードの単調さが見えない様になります。

ベルベット・アンダーグラウンドは曲のなかで速さを変えてましたし、ドアーズはAメロとサビで強弱をつけています。

レディオヘッドは2コードなのに沢山のコードと同じような展開を披露しています。

③メロディの美しさ、言葉のちから強さ

これはレディオヘッドの「ストップ・ウィスパリング」に顕著ですね。

レディオヘッドは美しいメロディの曲を作ることに関しては定評がありますからね。

結構歌詞の内容も攻撃的だったりします。

U2 & B.B.キング「ラヴ・カムズ・トゥ・タウン」は音の響きのゴージャスさが曲に豊かさを与えていました。

ヴェルヴェット・アンダーグラウンド「ヘロイン」は物議をかもす歌詞もそうですけど、途中から歌としてメロディを聴かせるよりは演劇的に言葉を発する方向に寄せていって、それもまたスリリングな効果を生んでいます。

なるべくなら3つ抑えておきたいところですが、最低でも2つはあれば2コードだけでもいい曲になりうるのではないでしょうか。



まとめ

いかがだったでしょうか。

結構びっくりしますよね。

2つのコードだけでこれだけ魅力的なこと曲を作れるなんて。

コードが2つだけだから結構退屈なんじゃないかとかあまり良い曲にならないんじゃないかと思った方もいるかもしれないですけど、ここに紹介した曲はでもいずれも素晴らしい名曲だと思いますし、コードが2つだけでも十分に素晴らしい曲を作れるということがわかったと思います。

2コードの曲だけでもこれだけあるのですから3コードの曲はもう本当に数えきれないほどあります。

ということで「これから曲を作りたいけれどコードはあんまり覚えてないし」、

と言う方もいるかと思いますけど、このようにこの2つのコードだけでもいい曲が作れますので、じゃんじゃん挑戦してみたら良いかと思います。

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